スパコンの開発に国費が必要なわけ 

スパコン(:SuperComputer=超々高速の電子計算機:演算装置)の必要性と国の事業として推進しなければならない理由など。 社会の読み方が磨ける事例への代表的な庶民提言 ・・・ [ 庶民の ぷれす ]

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( 暮らしと社会を良くする提言集 )-22

(s22)                      '10- 7. 7 : 確認
スパコンの開発に国費が必要なわけ 
    '09-Z.01 : 提示 (b3a)

[ズバリ要点]  
               * ( [抄録版] の 略記事の方で読む) 
誰でも分かっている必要性の根本要素を、まだ誰も整理して説明してくれません。そこで、
独自の視点ですが、当ブログがいつものように本邦初の読み方の一例を記載してみました。


o 先鋭の科学-技術は将来の国際社会の中で日本にとって唯一の資源。
o 科学-技術の振興を採算投資ではなく国の事業とすべき説明が必要。
o 科学には学問と技術があり、技術は基礎と応用を分けて考えるべき。
o もし応用面で遅れが出ても後日に習熟などの方法で取り返しは可能。
o 基礎面の科学は一時でも遅れたら取り返しが現実には不可能に近い。
o 取り組みには、潤沢でなくも必要最小限の研究体制の維持が不可欠。
o スパコンは少分野の活用ながらも費用対効果無視の用具として必要。
o 新型の開発には困難も伴うが輸入品に頼るのでは活動に遅れをとる。


国の仕分け作業では、このような要領で相手が必要としている情報の要件だけを、当事者が抽出し提示して欲しかったと願うばかりでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ( 新技術の育成 )
[ 本 文 ]

資源が乏しい日本では、進んだ科学-技術は国際的には日本の唯一とも言える資源で、将来は国が生きていくための糧になると読んでいます。
また、技術進歩が停滞するとやがて国産品は性能が劣る傾向が出て、先進技術品はすべて輸入という方向になるのも歓迎できません。

単に「科学-技術は重要で必要」と言えば誰でも理解できることなのですが、なんとなく「実用化のために有益」と言う意味になり、一般的には個々の場合を意図する意味あいが強く表れます。
いま個別問題ではなく全体像として "科学-技術の振興" に国の財源を使いたい場合は、費用対効果を無視した事業などの理由で「国家の助成として何をどこへどうするのが必要なのか」そして「どのような効果が見込めるのか」の端的な説明が必要になるものと思います。

「科学」がどのような範囲を指すのかよくは分かりませんが、一口に言うなら[分野]の概念ではないでしょうか。 [分野]としての「科学」の意味は広くて:ー
   (1)[学問]の分野、   (2)実用向け[技術]の分野
の二面があります。 俗に[技術]と言うのは(2)の中の[基礎技術]・[応用技術]や実践上の[技能]を指すと考えます。 科学技術を考えるときには、この(1),(2)を分けて認識しておく必要があります。
どの分野面が遅滞しても進歩が期待できず、その結果による現実面での効果は得られません。

(1)の学問の分野は、相対性理論や中間子理論などから人間工学や失敗学などに至る理屈の世界です。 実践すると "原子力発電" や "誤操作が生じない装置類" と言った実用性が生まれることになります。学問と実用技術の境い目は、両分野が混然としていて共存両性の状態と言えます。 この学と技の境い目の共存範囲は、実用面や生活にも密接に関わってくる領域です。

科学技術の進歩は基礎分野による成果が基盤になり、長い努力時間と成熟期間が必要です。
応用技術面や習熟技能の進歩遅れに比べて基礎分野の遅れが出ると、時間をかけても完全に追いつくのは容易なことではなく、その努力を積んでいる間に他所・他国では更に進歩が生じていきます。 現実には、基礎分野が一旦遅れたら取り戻すのは困難ではないでしょうか。

科学全面や技術の多面に潤沢な原資があれば申し分がないのですが、緊急財政のさなかであっても基礎や応用などすべての面で研究・開発の進行を止めてしまわず、必要最小限の研究態勢を維持する配慮が是非とも必要なことを認識すべきではないでしょうか。

スパコン(:SuperComputer=超々高速の電子計算機:演算装置)というのは、今すぐ利益を生み出す "もとで" という思想ではなく、採算を度外視しながら莫大な有益性を秘めた道具として考えるべきでしょう。

どの部門でも常に必要としているわけではありませんが、部門によってはそれが無いと研究が進まないことになり、また経済予測や気候予測などの一部の分野では実用にも活用されています。

スパコンの開発や設置は、費用対効果(:コストパフォーマンス)が見込めないため国の助成を受けてでも運用し、成果がいつの日かに実ることを期待していく過程が大切で、そこに日本の価値が生じることになるわけです。 これを停止することは科学の進歩への態勢を放棄することに近いのではないかと考えます。
研究・開発を推進する態勢が経済的に無理なら、少なくとも研究調査を維持するだけの機能を絶やさない配慮が必要と考えます。

スパコンの新機能型の開発には採算性や各企業体の技術協力面などに幾つかの難問があるのではないかと見ています。目下は業界レベルで何件かの共同開発が進行中のようですが、努めて円滑な進行が期待されます。開発や基礎研究などには必要に応じて国に助成を仰ぎ日本の技術進歩が止まらないように願望したいと思います。
輸入技術に頼るような事態になると、最新技術を導入するまでに他国に比べて時間差が生じるので、国内技術に遅れが生じる状態が日常化するような状況が予想されるので歓迎できません。

(余談)  

筆者は計算処理の分野が専門ではありませんが、なぜスパコンが要るのか何に使うのかの概念を一般論として言うなら、次のようなことかと考えています。
   
莫大な量の計算をするために普通の高速計算機を使ったのでは、答えが出る頃には次の時代になってしまいかねません。そのため短時間で処理できる超々高速の計算機を使うことになります。
それでは、莫大な量の計算にはどんな仕事があるのでしょうか。 一般に考えられる作業としては次の二面があります。

一つは、莫大な量のデータを扱い、"事象の推移" や "障害診断" といった解明を、蓄積してある多数の経験則中から条件組合わせ事例を探り出すなどの手法で瞬時に導出する [抽出] とも言える処理です。
もう一つは、"複雑な計算式" や "未知の事象の解析" などを短時間で解明する [計算] (=組合わせ演算) 処理です。 
[抽出] と [計算] のどちらも、"莫大な処理量" という点では同じことです。

通常の汎用計算機(パソコン)とスパコンでは何が違うのか、処理速度を高めるには何をしているのかは、基本的には三つの要素を高めているようです。
最初の二つは通常の汎用計算機(パソコン)でもとっている手法で、処理素子の機能(処理ビット数)を高めていることと、処理信号の刻み速度(クロック数)を高くしています。 処理を担う信号刻みの速さは、極超短波の電波を超える周波数に相当します。
この [素子] と [処理速] 二つの機能はそれぞれの場合の応じて現在の最高限界を採用していて、作用を更に高速へ高める改善のほかには特にむずかしい問題はなさそうです。
 
三番目は、処理の方法などに工夫をこらしていることです。 
計算機は演算作業を端から順に処理する機能になっていますので、演算の全行程を処理し終わるには何年にもなってしまう場合が生じます。そこで、演算処理の全工程を或る程度の長さで多数の小間切れに分けておき、各部分を一斉に同時処理すれば小間切れ部分の処理時間で済むので早く終了するだろうと言う考え方が基本になっています。[並行同時処理] とか [同時多重処理] と呼ばれています。その考え方から出発して様々な応用形態が工夫されています。
   
実用には多数の処理部を並列に増やしたり、並列にした処理部を多段に積んで同時進行したり、開発の立場により独自の処理・流れ方式を採用しているようです。 そこが並みの計算機と違う点です。 
スパコン製作で超々高速・高機能を最大限に高めるため、目的に応じて最適と思われる仕様をとり、各国・各社がそれぞれ特異な技法を採用する状況になっています。
    
計算装置は高額になるため各利用機関が共同使用するのが普通で、その賃貸し業もあるようです。 装置は、輸入する方が経費が得策に成る場合が多いようですが、将来を見越した国益の点で国産して使う方が現実的と思われます。 
日本の特技にしたい技術を推進するため、国費の助成を受け富士通やNECなどが協力して新方式・複合型の開発を進めていました。 ベクトル型が得意の日立・NECが途中から不参加になったため、複合型の計画を断念し富士通・理研の共同でスカラ型を基台としほぼ単機能型で開発してみるとの計画変更で進めていたのが現時点です。

スパコン機能の方式は、大別して2系統があります。
(伝え聞いた説話なので不正確かもしれませんが、スパコンを説明するときの要領の一例として示します)
◆スカラ型(一系列の計算を逐次処理。この素子を多数並べて同時に分担処理する方式) と
◆ベクトル型(多面の計算を一挙処理。この素子を多数並べて一斉に分担処理する方式) です。
スカラ型を基台とし、ベクトル型の機能も持たせた疑似ベクトル型というのもあるようです。 スカラ型のスパコンは、現在のスカラ型汎用PCを延長した方式として造り易く、営利商業には向くようです。

開発計画を進めていた複合型というのは、全く新しい発想による新方式を構想し、心臓部の処理素子(CPU)も新方式向けに開発することを考えているようです。
もし計画延期ではなく中断となると、日本の将来にとってまことに残念なことだと思います。

(参考小論):
[ スパコン世界ランキングに見る「あすの日本」 ] /三菱総研
     :[ スーパーコンピュータ技術史 ] /Wikiペディア 
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( この記事は別掲示の [社会を住みよくしたい 提言集] の中から生活直結の問題を抽出したものです )

( 目 次 へ )        (出典:[ 社会を住みよく- 提言集 ]を見る)

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[s22]  


  

  

   
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| | 2012-10-26(Fri)06:51 [編集]


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